心配は「妄想」なのだ!
枡野俊明(著)
『心配事の9割は起こらないー減らす、手放す、忘れる「禅の教え」』(三笠書房)
を読みました。
昨日に引き続き、今日も禅の本です。
一気に読んだので、お腹がカチカチに張りました。
息子よ、苦しかったか?すまぬ。
あなたの母は、心配事が多すぎて困ってるのよ~
「心配事の”先取り”などせず、「いま」「ここ」だけに集中しましょう」。
禅では、心を縛るもの、心に棲みついて離れないものは、すべて「妄想」だそうです。
いっさいの妄想と無縁で生きることができたら、それは仏様の境地なので、我々にできることは「妄想」をできるだけ減らしていくこと。
では、妄想を生み出す根源とは何でしょう?
それは……
ものごとを「対立的」にとらえる考え方!!!
出たー!対立的!!
私、合気道をやっていたのに…。
合気道は「同化的」に心を使う修練なんです。
「同化的」に心を使えていないという自覚はあったけれど…、その結果、「妄想」を生み出していたとは。ううう、苦しい。
「対立的」にとらえるとはですね、たとえば、「生・死」「勝・負」「美・醜」「貧・富」「損・得」「好き・嫌い」といった分別をしてしまうこと。
めっちゃしてます、私…。
普通、しますよね?
「禅ではどんなものも、どんな人も、他とは比べようがない『絶対』の存在とします。あなたもそうですし、他人もそうです。『比べようがない』のです」。
ほかにも、15年続けたOLをとうとう辞めてしまった私の心に刺さる言葉がありました。
「光り輝く黄金の大地があるのではありません。そこにいるあなたが大地を黄金にするのです。自分には合っていないように感じても、やりたいことと違っていても、『いま』『そこ』で就いている仕事が『あなたの仕事』なのです」。
15年間、私は黄金の大地にする努力をしたかな?
どこにもない黄金の大地を探していただけかもしれない。
自分で作らなきゃいけなかったのに。
チャンスはたくさんあったのに。
いつも発想の転換に転換を重ねて乗り切って、逃げることばかり考えていたように思う。
今さら気づいたって、もう遅いよね…。
「失敗の原因を素直に認識し、"これは非常にいい体験だった。尊い教訓になった”というところまで心を開く人は、後日、進歩し、成長する人だと思います」とは松下幸之助さんの言葉。
「前を走り続けている同僚や友人の背中を見ながら、自分の歩を止めるのは不安なことかもしれません。しかし、禅も中国古典も『大丈夫だ』と請け合っています。安心して止まって、さまざまなことを『考える時間』をつくってください」。
安心して止まれって言ってもらえると救われます。
そういえば、SMAPの中居君もジャニーズ事務所退所会見で「”少し止まる”と書いて『歩く』。歩き続けるために少し止まりたい」と言っていましたね。
考える時間…。
もしも在職中に、ゆっくりと考える時間があったとしても、今のような心境にはなれなかったと思う。
最近、在職中に読んだ本や文章を読み返したら、まったく異なる解釈をする自分がいて驚いた。
同じ自分とは思えない。
今日、この本を読んで良かったけど、在職中に読んでいたとしても、きっと私は退職を選んでいたと思う。
「あせらない、あわてない」
「損得で判断しない」
「『損得』のものさしを捨てれば、人生で大事なことがはっきりと見えてくる」
退職してから、いかに今まで、自分が損得勘定をしていたかが分かりました。
損得勘定だけで生きてきたかもしれない。
自分では全く気づかなかったけど、友人に「お腹の子は、損得勘定の無いところにやってきたんだよ」とサラッと言われて気がついた。
明日も、枡野先生の禅の本が届く予定です。
こんな時間を過ごせるのは、コロナ禍も妊娠も関係なく、退職したからこそだと思っています。
ゆっくりと本でも読んで、自分と向き合って、次の15年の仕事のこと、生き方を考える時間を持ちたいと思っていたので、お望み通りなんだけど、まさか自分が「禅」の本を読み漁るとは思わなかった!
もっとラクに、のびのびと、前向きに生きていける自分になりたいな。