ことはなのこと

子と花の事

自粛11日目:久しぶりのイモと漫画。

朝、目が覚めると、大きな雨音。

予報通りの「数年に一度の大雨」が降ったらしい。

 

休みの日に家で雨音を聞いていると、昔から幸せを感じる。

こんな悪天候の日に家にいられること。

雨露しのげる屋根があること。

布団で寝られること。

 

と、呑気に寝ていたら、ほぼ昼だった!

夫は早起きだなーと思っていたら、昼だ。

昨夜からしんどくて、お風呂も入らず布団に入ったというのに、昼まで寝てしまった?

どうやら、私は一晩中、咳込んでいたらしい。

(熱は35.8。逆にビックリの低体温。)

体調不良も相まって、うるさすぎる娘に声を上げてしまって反省。。

 

その後、遅めのランチで、しらすのパスタをこしらえ、掃除して、課題に取り掛かるべくPCに向かうも脱落、、

無理。

再び、布団へ。

 

気づいたら、雨が上がっていて、きれいな青空。

時刻は17時15分。

あれ?1日が終わっている。

 

昨日、ご褒美と称して買ったサツマイモを蒸した。

甘くて、サツマイモらしい味がして美味しかった。

幸せ〜〜

私は、イモ好きなのに普段は節制している。

イモの節制。

久しぶりに食べたけど、お芋さんって本当に美味しい。

 

昨夜、無性に何か漫画が読みたくなって、以前に全巻購入したのに読んでいなかった「かくかくしかじか」(作:東村アキコ)を手に取り、布団に入った。

運良く、娘があっさりと寝てくれたので、私は深夜まで読み耽った。

久しぶりに漫画を読んだ。

 

感嘆。感動。最後は泣いた。

漫画を普段あまり読まないけど、やっぱり漫画はいいですな。

10歳〜13歳ぐらいの時に一生分ぐらい漫画を読んでしまい、以降、あまり読まなくなったのよね。

 

漫画を読んでいたら、ワーママ会社員を続けられたかなあ。

「時間がない。余裕がない。」って、ギスギスカツカツして、限界迎えて辞めちゃったけど、単に息抜きが下手だっただけなのかもしれない。

 

数ヶ月前、保育士試験の実技で、造形を選択した時、「絵を描く」という壁にぶつかった。

私は美術部だったので、いけるんじゃないかと思いきや、全然描けない。

模写はできるけど、何も見ずに白紙に描くって、ものすごく難しい。

 

美大出身のママ友に相談したら、「結構大変だね。私でも難しいかも。美大の入試思い出すよー」と。

その時、美大の入試は12時間かけて一枚の絵を描くということを知った。

 

なんとか実技試験はクリアしたけど、「絵を描ける人」への尊敬と恐れ?畏怖?畏敬?を抱いた。

なぜ、あなたは絵が描けるのですか?!

 

その答えが、「かくかくしかじか」を読んでわかった。

 

絵を描ける人たちは、死ぬほど絵を描いているのだ。

死ぬほどデッサンしている。

私が中学の美術部で嫌になったデッサンを毎日、一日中、何年もやっていた人達なんだ。

それが「画力」なんだと。

 

私が、そんなに努力したことがあったか?

そんな自分が、なんとか就職し、なんとか15年もお勤めさせてもらっていた。

 

失業妊婦になって、世界はコロナ禍で、このタイミングでこの漫画を読んだことは大きい。

いかに自分が平凡かを思い知った。

 

世界から「普通」が無くなった今。

日常生活の維持がどれほど有難いか。

日常生活こそが、何より大事で、何より幸せ。

 

仕事は、自己実現とか社会貢献とか色んな意味合いがあるけど、私にとっては、「日常生活を維持するためのもの」それ以上でも以下でもない。

それで良かった気がする。

だから、退職する必要は無かった。

自分で退職を選んだと思っていたけど、違う。

私は、職を失ったのだ。

自らの傲慢さ・未熟さが原因で。

「自分のことしか考えない」ということは、結局、自分を苦しめるのだ。

給料安くても、相手のことを考えていれば、自分もラクで、それで良かったんだよ。

 

平凡、万歳じゃん。

つまんない仕事でいいじゃん。

それで、日常が維持できれば。

いじめられても、理不尽な目に遭っても、会社が潰れる最後の最後まで居させてもらえれば良かったじゃん。

 

コロナと震災は全く違うけど、阪神大震災に被災しているので、日常の有り難さは骨身に染みているつもりだった。

 

その一方で、「たった一度の人生、やりたいことやって楽しまなきゃ!」みたいな気持ちが常にあった。

 

誰かと比べて、何かを手に入れないと、と自分を追いつめていた。

誰かと比べることほど愚かなことは無い。

手に入れるべきは、ただの日常生活。

37歳で、ようやくわかった気がする。

 

 

それにしても、東村アキコさんてすごい。

漫画家としてトントン拍子で売れている。

明らかに非凡。

ご本人の努力は漫画を読むとわかるのだが、努力では手にできないものをお持ちなんだと思う。

羨ましいとすら思わない。

ありがたーく、その才能を楽しませて頂きたい!

 

今日の大雨は、まったく掃除していない我が家のベランダおよび室外機まで、きれーいにしてくれた。

私の心も、浄化してくれた。

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「吉日好き」の私、今日も一粒万倍日だそうです。つい先日も一粒万倍日でしたね。

 

吉日なんて、なんぼあっても困りませんからね〜

 

明日も普通の1日が送れますように。